|
|
日本酒の原料・・・もちろんお米です。 他の果実酒(ワイン等)に比べると米はとても発酵の難しい原料です。 なぜなら糖分が少ないからです。 昔から造られていて歴史の長いお酒といえばやっぱりワインでしょうか、そしてなぜぶどう酒が広まったかというと発酵が容易だったからです。 もともと糖分の多いブドウは搾汁を置いておくだけでも発酵してワインになります。 なので現在に至るまで改良されながら質の良いワインが誕生してきました。 アルコールは糖分が分解されて生成されていますが、お米はもともとはアルコール発酵に必要な糖分が含まれていません。 お米に含まれているのはデンプン、これを糖化(糖発酵)させつつアルコール発酵をしながらお酒になります。 こんなお米のお酒が発展した理由はもちろん日本が米文化だからです。 日本だからこそ発展した酒文化、大切にしたいものです。
まずは酒米の特徴から・・・タンパク質が多すぎず (モロミにおいて溶け過ぎない) 捌けが良い (ネバつかない) 等があり、あとは粒の大きさです。千量粒
(玄米1000粒当りの重さ) が飯米で25g〜30gなのに対して酒造好適米は30g〜35gとなっており、心白 (米の中心部の白色に濁って見える部分)
率が高い米が良い麹 (ハゼ込み) を造りやすいことから好まれています。
酒米の種類は飯米と同じく全国各地で作られています。 山田錦、雄町、五百万石、美山錦、八反錦・・・全国的に広がっている種から地元に根ざした種まで本当に様々です。 使用される米によって酒の味も変わってきます。 飯米でコシヒカリとかアキタコマチとかの味が違うのと同じですね。 そして精米、飯米の精白は95〜98%
(米糠になるのが5〜2%) ですが酒造米の精白は35〜70%が一般的です。 より純粋な心白部分で醸すものの方が良い酒質を得やすくなるということから発酵の阻害となる部分を削り取るために飯米より高精白の米を使用しています。
ちなみに・・・精米はすごく時間をかけて行われます。 米は精米機で循環されながら少しずつ削られていきます。 70%の精米でおよそ7〜8時間、50%までいけば1日、とある蔵の20%弱の精米では一週間を費やしたと・・・仕込みも大変ですがその前段階の原料処理も大変なものです。 |
|
|